寂しさを軽やかに越えたい
最近頭の中で溜め込んでいることが多すぎて、言葉にしなくていいことが口から漏水している。
喋りすぎた後の後悔はなんなんだろう。
人間の価値は、如何に口数が少ないか、だと思っている。
思ったことをすぐ口にする奴はアホだし、
ウケ狙いで必要以上のことを喋る奴はだいたい足元を掬われる。
とはいえ、だ。
喋りたい。とにかく喋りたい。言わなくていいことを。ふと思ったことを。
誰かと気兼ねなく話したい。面白いと思ったことは表情剥き出しで笑いたい。
その場の思い付きでトークの大輪を咲かせたい。
でもできない。
大学時代の友達や、気の合う銀行時代の同期はもういない。
会社にいる若い社員さんたちは、私の話すどうでもいい言葉ひとつひとつを、
笑いもせず、滑らせもせず、ただただ有難く受け止める(内心どう思っているのかを測る術がない)。
私の話す言葉は、ただただリアクションに困る、人を困らせるだけの不発弾だ。処理に困るだけ。
大して面白いことも言えず、滑ることさえも許されないのだから、静かに黙っていたほうがいい、なんてことは分かってる。
でも、、、でもでも喋りたい。
くだらないことを言いたい。くだらない遠出をして、シュールで乾いた笑いを共有したい。そんな中から気の合った人と出会いたい。好きな人と遠くへ行ってお酒を飲みたい。夜も遅くまで笑っていたい。
でもできない。
あと5年は少なくともこんな日々が続く。
一口馬主の夢も遠そうだし、個人馬主になれる日は来るのかな。
そう思うと、
私は周囲から静かに、人畜無害であることを期待されているし、自分でもそれが望ましいと分かってる。
そう求められ、そうあらねば、と思ったときに限って欲が疼きだして、自分が嫌いになる。
軽く生きたい、軽やかに生きていきたい。軽い内容の話を、軽く会社の人と話して、軽く旅に出て、軽く人と付き合って、軽くドキドキしたい。
まずは心を軽くすることかな。